皆さま、こんにちは。サイクロア代表Nでございます。
先日、私の身内が所属するダンスのクラブチームが全米大会へ出場することになりまして、この遠征費用を募るクラウドファンディングを実施しました。私も個人的に寄付をしたのですが、個人名と企業名を選択できるということで、せっかくなので企業名で寄付を行ってみました。
そのクラウドファンディングは目標金額を大幅に超える形で無事に終了しまして、寄付に対するお返しに、そのクラブチームのSNSへ弊社の広告を載せていただきました。
驚いたのはそのあとです。SNS掲載直後から弊社のHPの閲覧者数が急上昇しまして、かつてない多くの方にご覧いただく結果となりました。SNSでの宣伝効果の大きさを実感するできごとでしたね。
世界中のインターネットアクセスのほとんどがSNSといわれるところに集中しているそうです。やはりそこでの宣伝効果は絶大で、企業広告が集中するのもわかります。
皆さんは、このSNSを利用した人物鑑定のようなものがあることをご存じでしょうか。フェイスブックの「いいね!」を分析することで鑑定します。
いわく、『10の「いいね!」で同僚より相手のことがよくわかるようになり、70の「いいね!」で友人のレベルを超え、150の「いいね!」で両親、250の「いいね!」で配偶者のレベルに達する』 (橘玲著「スピリチュアルズ」より)そうです。
アメリカで開発されたアルゴリズムなのですが、この分析結果を使って2016年のアメリカ大統領選挙でトランプ陣営の選挙工作が行われ、同大統領の誕生に大きく寄与したとも報じられております。フェイスブックのデータ漏えい事件として大きく報道されましたので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
また、真偽のほどは定かではありませんが、イギリスのEU離脱を問う国民投票でも大きな力を発揮したといわれております。
これを使えば人種(この場合は白人か黒人)や性別、本人が明かしたくない指向から性格にいたるまで、かなりの精度で予測可能になるそうです。恐ろしいですよね。
私もフェイスブックユーザー(もっぱら閲覧専用)ですが、これがほんとなら怖くて気軽に「いいね!」などできなくなります。
たとえば「私」。野球と大相撲をこよなく愛し、サッカーは日本代表戦しか観ず、時々BMWの投稿に「いいね!」をします。
その昔、親父の夜の定番といえばテレビでジャイアンツ戦を観ながらビールを飲むことでしたし、相撲はいわずとしれた日本の国技です。サッカーのJリーグは私からすると新興勢力で、日本代表戦だけは愛国精神で盛り上がります。BMWは一般には保守的なメーカーとして知られています。
いかがでしょうか。自分でいうのもなんですが、かなり保守的な人物像が浮かび上がると思います。政党でいうと自民党支持層に分類されるでしょうか。
実際の分析はこんなに単純ではないでしょうが、「いいね!」からこういう傾向が取れるのであれば、あとは統計学の手法でモデル化するだけという気がします。
企業だけでなく、好きなアーティストやスポーツ選手、各種団体の投稿など、様々な「いいね!」が溢れておりますから、ビッグデータとして集めるとそれなりの傾向が取れそうです。フェイスブックから流出した対象者は8,000万人にのぼるといわれております。
AIが発達した現代であれば、その精度はもっと高まるかもしれませんね。
最近、インターネットを利用していると、「なぜこの広告が表示されるのだろう?」と不思議に思うことが増えました。しかも自分が確実に興味あることだったりします。皆さんもご経験ないでしょうか。
昔は検索ワードと紐づいた単純な広告が多かったのですが、ここへきて急速に高度化しているような気がします。
要するに個人に最適化されたマイクロマーケティングなのですが、これを使えば選挙工作など簡単にできそうですよね。
また、クルマに乗ってエンジンをかけた途端に、スマホに「〇〇まで30分 渋滞しています」とか、登録した覚えもないのによく行く場所が勝手に出てきたりして怖くなります。自分の行動が、勝手に吸い上げられ、分析され、プロファイルされているとしたら怖いですよね。
過度にネットに依存せず、普段から意識して自分の考えを持ち、それにもとづいて行動するということが大切なのかもしれません。まあ、かくいう私もネットの口コミを大いに参考にしつつ商品を購入したりしておりますが。