皆さま、こんにちは。サイクロア代表Nでございます。
かなり昔のことですが、当時同じプロジェクトで一緒だったメンバーの話です。
極度の暑がりを自称していたその人、M君としましょう。スーツの上着は一年中着ないというのがお決まりのスタイルでした。もちろんコートも着ません。
夏はワイシャツの袖をまくり、冬は寒いので袖を下します。ただそれだけです。
そして、M君最大の特徴は前に抱えた黒いリュック。当時としては珍しく、なぜリュックを前に抱えるのか、私も不思議に思ったことを憶えております。
ちなみに、リュックの中には、いざという時のためにスーツの上着も入っておりました。着てるの見たことありませんが。
そんな変わったM君ですが、仕事がめちゃくちゃできたので、今も強烈に印象に残っております。
あれから20年近く経ち、電車内で半数近くが前リュックという光景も珍しくなくなりました。
もとはと言えば、電車内で邪魔にならないように前に抱える、ということだったと思いますが、さすがにこれだけ増えると前に抱える意味がないような気がしております。前だろうが後ろだろうが、その人が取る厚みは変わらないわけですし。
この『前リュック』の増殖。スマホの普及と無縁ではないでしょう。
最近話題となっているオーバーツーリズムの問題もそうですが、なんでも度が過ぎると、本来良いことのはずが悪い面が目立つようになってしまいます。
前リュックでグイグイ押してくるような輩は論外として、本来は人の邪魔にならないためのマナーのはずです。いつのまにか混雑する車内でスマホ操作のスペースを確保する手段、という面の方が目立っている気がしております。それを前提に企画・設計されたような商品も多いですし、販売する側が後押ししているという面もあるかもしれませんね。
こんなことを考えるのは自分だけなのかなぁと思ったのですが、Xのツイートを見ると同じような意見の人、結構います。
さすがに前リュック増え過ぎましたね。その根底にあるのは、やはりスマホ依存ということになるのでしょうけども。
そんな前リュックに、朝の通勤電車内で囲まれながら冒頭のM君を想い出してしまいました。あの頃は微笑ましかったんですけどね。。
最近は連絡を取っていませんが、相変わらずワイシャツで袖まくり、前リュックスタイルなのでしょう。