DALIAN

「日航飯店まで」

「え?どこですかそれ」

「リーハンファンディエン(日航飯店)、分かります?」

「うーん…分かりません」

(同行の中国人に代わってもらい)「リーハンファンディエン(日航飯店)です」

「あー、日航飯店ね!ニーハオ(你好)飯店と聞こえたからどこかと思ったよ(笑)」

皆さま、こんにちは。サイクロア代表Nでございます。

冒頭のやり取りは、中国大連のタクシーでの一幕です。
中国語で日航の「日(rì)」の発音は、カタカナで「リー」と表記されますが、実際は日本語に無い発音で、タクシーで何度チャレンジしても通じませんでした。私の耳には同じ「リー」に聞こえるんですけどね。。
ちなみに、「日本(rìběn)」はカタカナで「リーベン」と表記されます。

最後に大連を訪れたのは何年前でしょうか。久しく海外に行けておりません。
航空券もまだまだ高く、海外旅行も難しそうなので、最近は海外に関するブログや小説などを読んでは勝手に妄想しております。
仕事と全く関係ありませんが、、今回はそんな私が最近読んだ旅に出たくなる本をいくつか紹介させて頂きます!

『アカシアの大連』(清岡卓行著)

私の愛読している大連関連のブログで紹介されておりました。読んだら一気に大連に行きたくなりましたね。
大連の中心地、中山広場には日本租借時代からの歴史的建築物が多く残っておりますが、その成り立ちを知り、もっとちゃんと見ておけば良かったなぁと今になって後悔しております。

特に、旧ヤマトホテルは何度も目の前を通り過ぎたのですが、中にも入らず、もったいないことをしました。
アフターコロナで海外との往来も正常化しつつありますので、機会を見て現地を訪ねてみたいと思います。

ちなみに、小説の方は少々難解で、タイトルから連想するようなさわやかな雰囲気とは程遠いものでした。。

『ダブルマリッジ』(橘玲著)

こちらも私が愛読しているフィリピン関連のブログで紹介されていた本です。
この著者の本は初めて読みましたが、元々は経済小説で有名な方のようですね。
久しぶりにページをめくる手が止まらなくなる内容で、電車で読んでいて何度も乗り過ごしそうになりました。

重婚や国籍、戸籍法の問題点など、事実を参考にした内容だそうで、色々考えさせられました。
いわゆる「じゃぱゆきさん」と日本人の間に生まれた子供が10万人!とも言われているそうで、近年はその国籍が問題になっているそうです。私たちはこの問題にもっと関心を持つべきかもしれませんね。
フィリピンに関する本をさらに読んでみたくなり、数冊追加で購入してしまいました。
食事が合うか心配ですが、いつかフィリピンにも行ってみたいですね。特に「魔都」と形容されるマニラ、怪しくていいですね。行ってみたいです。

『天路の旅人』(沢木耕太郎著)

そして最後はこちら。大好きな沢木耕太郎の久しぶりの新刊です。
第二次世界大戦末期に、日本軍のスパイとして中国の奥深くに潜入した西川一三という人物を描いたノンフィクション作品です。こんな日本人が居たということ、全く知りませんでした。

この本に出てくるような過酷な旅は私にはできそうもありませんが、訪れた場所には非常に興味があります。特にインドにある仏教の聖地はいつか行ってみたいですね。
旅もそうですが、その清貧ともいえる生き方は、現代に生きる我々にとっては逆に新鮮で、清々しささえ覚えるものです。
是非多くの人に読んで欲しいと思います。

中山広場を中心とした大連の街並みは、ロシア租借時代の都市計画が元になっているとのこと。
東洋のパリを目指したと言われるその都市計画、残念ながらロシアが実行に移すことはありませんでした。
実行したのは我が日本。日露戦争を経て、大連の租借権がロシアから日本へ移ったからです。
パリには行ったことありませんが、中山広場から放射状に道路がのびる様子は、確かに凱旋門のあるシャルル・ド・ゴール広場に似ている気がします。
日本と深いゆかりのある大連。皆さんも是非訪れてみてください。