皆さま、こんにちは。サイクロア代表Nでございます。
寒中お見舞い申し上げます。
寒の入りから能登半島地震の被災地でも厳しい寒さが続いているようですね。
北陸の冬の厳しさは私も良く知っておりますので、被災地に一日も早く春が訪れることを願うばかりです。
そして受験生の皆さん、震災に負けず、頑張ってください。春には、きっと「サクラサク」。
また読書ネタで恐縮なのですが、話題の『トヨトミの野望』、その続編『トヨトミの逆襲』を読みました。最新刊の『トヨトミの世襲』は文庫化されてから改めて読みたいと思います。
99%が真実とか、名古屋界隈の書店から消えたとか、色々と話題になった経済小説です。
もちろんフィクションなのですが、この「トヨトミ」は要するにトヨタをモデルにしておりまして、報道されている過去のニュースや出来事と符合するような部分も多いため、色々と憶測を呼んでおります。
仕事への影響を考えてか、作者も覆面作家として正体を明かしておりません。元々は経済記者のようですので、トヨタ担当記者だったのでしょうか。
小説としての出来はさておき、経済小説としては大変興味深かったですね。
それにしても、こういう小説は訴訟リスクもありますし、よくこんな本を出したなあというのが率直な感想です。
ネットのレビューなど見ても、トヨタを前提にした読者の批評が飛び交っておりますし、少なからず企業イメージへの影響もあるでしょう。
山崎豊子の『華麗なる一族』のモデルといわれた某財閥も、小説の内容を信じた読者から抗議が殺到したとかしないとか。
ネット社会の現代では、皆さん好き勝手なことを発信しますし、その影響力は山崎豊子の時代とは比べ物にならないでしょう。 事実、「もうトヨタのクルマは買いません」というような過激な書き込みを私も目にしました。
まあ、日本市場で6割のシェアを握る大企業ですから、この程度ではびくともしないのでしょうが。
私自身も過去にトヨタ系列ディーラーで驚いたことがあります。おじさんがお店に入ってきていきなり「これちょうだい」と、まるで八百屋で野菜でも買うようにクルマ(カローラ)を買うのを目の当たりにしたんですよね。これぞ「トヨタブランドへの絶大な信頼」がなせる業なのでしょう。
その大トヨタですが、電気自動車(BEV)のゲームチェンジャーになりうる次世代バッテリー『全個体電池』を鋭意開発中で、実用化の目処が立ちつつあるようです。2027年頃に実用化とのことですので、量産化はもう少し先になるでしょうか。
この全個体電池が実用化されると、10分程度の充電時間でBEVの航続距離がガソリン車並みになるということですので、個人的にも期待しております。
BEVでは一部で出遅れも指摘されておりましたが、この全個体電池で一気に挽回できるのか。小説のタイトルよろしく、トヨタの野望から逆襲へと続いてほしいですね。
まあ心配なのは、トヨタが実用化しても他のメーカーがどこも追随してこないことですかね。。十分に起こり得ます。
優れた技術でも普及しなければなんの意味もありませんし、その価格も下がらないでしょう。
ユーザーを無視した政治の駆け引き、メーカー都合のごり押しのようなことが起こらないことを祈るばかりです。