皆さま、こんにちは。サイクロア代表Nでございます。
「そして、日本よ、日本人よ、世界の真ん中で咲きほこれ。-これが、あなたの口癖でした」
安倍元首相の国葬での、菅前首相の弔辞の一節です。故人の人柄をよく表している気がして、この一節が特に好きです。
菅さんの弔辞は感動しましたね。葬儀では異例の拍手が沸き起こったというのもうなずけます。
先日、ずっと気になっていた『安倍晋三 回顧録』を読みました。
発売当初からベストセラーとなった話題の本ですが、書店に山積みされた本を横目に、しばらく手に取ることはありませんでした。
そもそも、ベストセラーとか、話題の本というものにあまり興味が無いというのもありますが、例の事件後に企画された寄せ集めの内容だろうと、勝手に思っていたからです。
内容、全く違っておりましたね。
ご本人への36時間におよぶインタビューを中心に構成されており、政権運営の裏側に迫る、大変興味深い内容でした。
多くの方も触れられておりますが、特に各国首脳とのやり取りは、長期政権ならではの駆け引きがあり、非常に興味深かったです。
日本は本当に惜しいリーダーを亡くしました。謹んでご冥福をお祈りいたします。
安倍政権の代表政策といえばアベノミクス。
所謂リフレ派と呼ばれる経済学者をブレーンに大規模金融緩和を進めたわけですが、期待したようなインフレは起こらず、デフレ脱却は道半ば、といったところでしょうか。
ここにきて、物価の上昇と賃金の上昇が連動し始めましたので、これが好循環につながればいいですね。
それにしても、この10年で日本人は貧乏になったなぁと実感します。強い円を背景に、日本人が海外へ買い物に出掛けていた時代がウソのようです。短期間で効率良く稼ぐため、海を渡る若者が増えているというニュースも見ました。信じられません。
私は、今は無きトラベラーズチェック片手に海外へ出掛けていた世代ですので、隔世の感があります。
アフターコロナで外国人観光客が戻り始めていますが、モノやサービスの価格が安く、更に円安が拍車をかけているこの日本は、彼らから見たら天国のようなものでしょう。
個人的には、オオタニが西海岸のエンゼルスに居る間に現地へ観戦に行きたいと密かに思っておりましたが、この円安ドル高では叶わぬ夢となりそうです。エンゼルスとの契約は今季限り、来シーズンは他球団への移籍濃厚と言われております。
長く続いたデフレの影響か、日本では『安くて良いサービス』が当たり前のように捉えられてきました。
以前、宅配便業界の苦境が大きなニュースになりましたが、 この『安くて良いサービス』に対する皆さんの認識も徐々に変わりつつあるのではないでしょうか。
どこかの誰かの自己犠牲に依存した安いサービスではなく、適正なコストをサービスの享受者が負担する、この当たり前の考えが浸透すれば、デフレ脱却も間近な気がしております。