皆さま、こんにちは。サイクロア代表Nでございます。
今回はこの話題に触れないわけにはいかないでしょう。
我らがショウヘイ・オオタニがやってくれました。史上初、異なるリーグでの2年連続MVP受賞。もはや取ってあたりまえ的な感じがするのは気のせいでしょうか。今年もすばらしい活躍でした。
チームとしてのワールドシリーズ制覇に、メジャーリーグ史上初の50-50達成というおまけつき。いやはや、恐れ入りました。
個人記録のことを考えたら弱いエンゼルスにいたほうが良かったのではないかと、シーズン当初は心配してみていたのですが、そんな私の老婆心と想像をはるかに超える活躍。特に、シーズン後半の優勝争い佳境のなかでの驚異的な活躍は、優勝に「欠かせないピース」であったことを証明するものでした。本当におめでとうございます。
気の毒だったのは日本のプロ野球。日本シリーズがワールドシリーズの日程と丸被りしてしまいまして、注目がすべてそっちに行ってしまった感じです。オオタニショウヘイという国民的アイドルの前には、日本シリーズの伝統と権威も関係なく、その視聴率でも大差がついたようです。
それにしても、遠い海の向こうのワールドシリーズが、日本でここまで注目されるとは驚きです。私は毎年テレビで観ているのですが、今年の盛り上がりは感慨深いというより異常という気がしました。
オオタニの活躍で日本のプロ野球にも注目が集まり、野球界全体が盛り上がることを願っております。
その日本シリーズは、横浜DeNAベイスターズの優勝で幕を閉じました。セ・リーグを制したのは我がジャイアンツで、クライマックスシリーズ反対派の私としては、日本シリーズのカードにいまひとつ納得いかないのですが、DeNAの日本一は素直に嬉しかったです。
日本一を決めた瞬間、喜びに沸く選手たちに交じって、ひと際目立つ青いスーツを身に纏った女性がひとり。DeNA創業者にして現会長、横浜DeNAベイスターズのオーナー、南場智子氏です。
この方、同じ新潟県の出身で、字は違えど同じナンバ姓ということもあって、以前より勝手に親近感を憶えておりました。
買収当時、DeNAがベイスターズを横浜から新潟へ移転するのではないかと噂されたことがありました。個人的にはとっても期待したのですが、横浜市民の大反発に遭い、移転計画は頓挫します。
あれから10年以上が経ち、球団成績とともに観客動員数も振るわなかったベイスターズが、いまや人気球団に生まれ変わっております。DeNAの経営手腕によるところも大きいのでしょう。観客動員数も大幅に増やしているようです。
この南場智子氏の著書『不格好経営』は、個人的に大好きな本でして、勝手に抱いていた親近感と相まって、いまではすっかり同氏のファンです。
大体このテの本は、オジサンが書くと自慢話のオンパレードでうんざりすることも多いのですが、エッセイのような軽快な文章で、クスっと笑えたりときに泣けたり、純粋に読み物としておもしろいです。小難しいビジネス本の類を読むより、こちらの方がよほど勉強になるような気がします。
ちなみに、この「クスっと笑ってもらう」というのは、私がブログを書くにあたってのコンセプトにしているものでして、筆力の差に個人的にちょっと嫉妬します。
本の内容で特に共感したのが「失敗は成長のジャンプ台」というところ。DeNAでは結果だけの失敗は減点対象とはならず、失敗にいたるプロセスを大切にするそうです。
私も過去には失敗で減点されてばかりでした。その経験から失敗を責めるのではなく、「チャレンジすることをよしとする」精神を大切にしています。失敗したくて失敗している人は誰もいませんし、チャレンジ無くして失敗も無いと思うからです。
同じ失敗ばかりを繰り返すのは論外として、結果の失敗だけをみるのではなく、そこにいたるまでの困難さや本人の取り組む姿勢などを総合的に評価する、そんな人や会社でありたいものです。
サッカー元イタリア代表で当時私もファンだったロベルト・バッジョ。ワールドカップ決勝の大舞台で最後のPKを外し、母国イタリアで大バッシングを浴びてしまうのですが、その彼が後日こんな言葉を残しています。
「PKを外すことができるのは、PKを蹴る勇気を持つものだけだ」
PKを外した結果のみを批判するのではなく、PKを蹴る勇気を評価し後押しすることのほうが何倍もすばらしい、と私は思います。