10月になれば

皆さま、こんにちは。サイクロア代表Nでございます。

10月になって、暑さもひと段落、ようやく過ごしやすくなってきました。皆さまいかがお過ごしでしょうか。

中井貴一主演の映画に『記憶にございません』というのがありましたが、まさに記憶喪失にでもなったのでしょうか。
石破新首相のいきなりの解散宣言には驚きました。しかも総理大臣に正式就任する前のフライングというおまけつき。「記憶にございません」は政治家の常套句ですが、つい2週間ほど前に言っていたことはなんだったのか。

期待した支持率も思ったより伸びていない様子ですし、焦っているのは総選挙を控えた自民党のセンセイ方かもしれません。完全に世論を読み違えてしまった気がします。
過去の自分の発言と誠実に向き合うことこそ、世論の支持を得られる唯一の道だと、私は思うのですが。

映画の方は、悪徳政治家だった総理大臣が、記憶を失くしたことで人格がリセットされ、善良で正直なオジサンに変貌するというストーリーですが、果たして現実の方はいかに。

皆さんは、コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)という投資ファンドをご存じでしょうか。ニュースや新聞にも度々登場しますし、ご存じの方も多いでしょう。最近では富士ソフトの買収で紙面をにぎわせております。

10月に入り、日経新聞の『私の履歴書』も筆者が変わりまして、このKKR共同創業者のヘンリー・クラビス氏になりました。たまにこうした外国の著名人が登場します。
富士ソフトの買収では、ベインとの買収合戦に発展しておりましてその行方も気になるところ。『私の履歴書』を読むかぎり、こういう会社に買収されるなら良いのかなと、不覚にも思わされます。まあ、それが狙いというところもあるのかもしれませんが。

外資の投資ファンドというと、どうしてもハゲタカ的なものを想像してしまうのですが、KKRの社員採用の条件は他者への配慮。企業風土の根幹をなすのが「黄金律(ゴールデン・ルール)」というのですから、ハゲタカ的なイメージとは大きく異なります。
サイクロア社員で共有すべき価値観にも通ずるものがあり、勝手に共感し、得心しております。

10月に入り、海の向こうでは、ヒリヒリする9月を過ごしたオオタニショーヘイが初めてのポストシーズンを迎えております。
地区シリーズの対戦相手はサンディエゴパドレス。ダルビッシュと松井裕樹がいるので、どっちのチームにも頑張ってほしいのですが、個人的にはドジャース応援です。

ダルビッシュが投げる時だけパドレス勝ってよし、という非常に身勝手な応援をしております。果たしてどっちが勝ち進むのか。楽しみにしましょう。

最後はBMW。ついにというか、やっとというか、デザイン部門責任者の交代が発表されました。10月よりグループ内のデザイン部門を再編するようです。
決してデザイナーだけの責任ではないと思いますが、最近出るクルマは、私には迷走しているようにしか見えませんでした。メーカーもさすがにこの状況に危機感を持ったのか。少なくとも今後はデザイン方針を変えるという示唆でしょうから期待したいです。

その昔、「六本木のカローラ」といわれたBMW3シリーズ。いま見るとちょっと恥ずかしいコピーの良し悪しは置いといて、当時はおしゃれなクルマの代名詞的存在でした。バブル期で日本が元気だった時代とも重なり、眩しくみえたものです。「アッシー」、「メッシー」などの言葉が生まれたのもこの頃でしょうか。

いまではそんな時代があったことすら信じられませんが、現在のBMWを支えているのはおそらく私を含む当時憧れたこの世代。いわばオジサン世代のノスタルジーが支えているともいえます。

現在にいたるデザインの迷走は、この「オジサンのクルマ」からの脱却というのも目的のひとつにあったのではないでしょうか。それは見事に失敗しました。
過去の成功体験が大きければ大きいほど、それを捨てることが難しくなるのは世の常。果たして今回のデザイン部門再編でイメージ刷新は成るのか。その動向に、オジサンたちも注目しているはずです。