MGC 2023

皆さま、こんにちは。サイクロア代表Nでございます。

少し前に行われたマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)。テレビで生中継されたのでご覧になられた方も多いのではないでしょうか。私も当日テレビで観戦していたのですが、一つ気になることがありました。

男子の中継で、先頭を走る選手の後方にひときわ目立つ赤いスポーツカーが映っております。
どうみてもポルシェの電気自動車なのですが、番組のスポンサーはトヨタ。こういう中継の関係車両はすべてスポンサーのクルマと相場が決まっていますので、ポルシェのはずがありません。事実、それ以外のクルマはすべてトヨタ車とわかります。
それにしてもポルシェに似ています。カッコいいです。

あまりにカッコいいデザインなので、おもわずトヨタのWebサイトを確認したのですが、該当するようなクルマは見当たりません。強いて言えばクラウンスポーツが近いのですが、でもやはりどこか違います。またはこれから出る新しい車種なのか?期待してしまいました。

レース後に確認したところ、そのクルマの正体はやはりポルシェ。ネットでも話題になっていたようで、検索したらすぐに出てきました。なんでも審判長が乗っていたそうです。女子のレースでは色違いのポルシェが走っておりました。
お正月の箱根駅伝に置き換えると、青学の原監督が赤いポルシェに乗って指示を出している、というようなものでしょうか。

それにしてもスポンサー車両ではないクルマが一番目立つところを走っているとは…。日本のマラソン中継も変わりましたね。
トヨタの度量が大きいというべきでしょうか。
ポルシェは販売台数でしのぎを削るVWグループの一員ですが、トヨタとは購買層が被らないという判断なのでしょう。

そして肝心のレースの方は皆さんもご存じの通り。
序盤から川内選手がぶっちぎりのトップに立って、なかなか面白い展開になりました。この人、寒さとか悪天候とかに強いんですよね。
「自分が代表に選ばれたら日本のマラソン界も終わり」というようなことをレース前に話していたそうですので、後に続く選手の発奮を促すために取った戦略なのでしょう。それでも前半からあれだけ飛ばして、最終的に4位に入ったのは立派だと思います。
ちなみにこの川内選手、今回のMGCが記念すべき130回目のマラソンとのこと。普通のマラソン選手が走るレースは生涯で14回とか15回とか、そんなもんらしいので、普通の10倍近くのレースを走っております。いやはや、スゴいですね。

マラソンは駆け引きのスポーツ。
30kmを過ぎたあたりから

「お前、行くのか」

「オレ、行っちゃうよ」

的な感じで、チラチラと横の選手を伺う様子はなかなか面白かったです。

そんな中、トップ集団すべての選手が口をそろえて言っていたのが大迫選手をマークしていた、ということ。
大迫選手がどこで仕掛けるのか、皆がそれを警戒している様子が伺えましたね。
一度引退した大迫選手ですが、いまだトップランナーであることの証左でしょう。周りに与える影響力もハンパないですね。
結果的には3位に終わりましたが、まだパリ五輪代表の道は残っております。人気者の大迫選手が出ないとマラソンも盛り上がらないので、是非頑張ってほしいと思います。

1位と2位になった選手には大変申し訳ないのですが、私はまったく知らない選手でした。。
世間の空気も、「このMGC1回たまたま調子が良かっただけなのでは?」的な感じがします。
そんな空気をバネに、本番のパリ五輪でも結果を残してほしいですね。