皆さま、こんにちは。サイクロア代表Nでございます。
私事で恐縮ですが、2016年に始めた私のランも8年目に入り、間もなく9年目に突入します。ここまで続けば、もう立派な趣味といえるでしょうか。
皆さんは「サブ3(スリー)」とか、「サブ4(フォー)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
英語で下を意味するsubからきているのですが、マラソンで3時間未満で走りきることをサブ3、4時間未満で走りきることをサブ4といいます。
私、フルマラソンは今まで走ったことはないのですが、人からランの実力を聞かれる度に、勝手に「大体サブ4くらい」と答えておりました。ゴルフでいうと、「100を切るくらい」という感じでしょうか。
サブ3はゴルフでいうところの「シングルプレーヤー」。いわゆるガチランナーですね。そこまで本格的ではないにせよ、恐らくフルマラソンで4時間を切る程度の実力はある、と勝手に自任している状態でした。
この「自称サブ4」が「実際にサブ4」なのか。私の中で永遠の課題だったわけですが、その実力を証明すべく、人生初のフルマラソン『さいたまマラソン』にチャレンジしてまいりました。果してその結果はいかに。
会場はこちら『さいたまスーパーアリーナ』。
当日は1.9万人のランナーが集結したようですが、多くのランナーが言っているように導線が貧弱過ぎて、そこだけが残念でした。
そもそもアリーナは多くの人を収容するためにあって、1.9万人の人が通路を動き回るようには設計されていないということを痛感しましたね。どこへ移動するにも人の流れが滞ってしまい、かなりストレスが溜まります。トイレも待ち行列が凄すぎて、スタート前の利用は諦めました。
あと、マラソン終わってからアリーナの階段を上らされるのはキツい。。階段の途中で倒れてうずくまる人も居ましたし、安全性の面からも会場(というか使い方?)は要見直しですかね。
スタートの号砲は9時。20分程前に整列したのですが、寒くて凍えそうでした。慣れている人は風よけのビニールポンチョを着ておりまして、スタート後にボランティアスタッフに渡したり、ごみ箱に捨てたりしております。以前ガチランナーの知り合いからもそういう話を聞いていたのですが、これも勉強になりましたね。次回の参考にしたいと思います。
そして9時にスタートの号砲が鳴ったのはいいのですが、渋滞でまったく進みません。一体どうなっているのか。
その間に仮設トイレがあったので用を足して列に戻ったのですが、なんと周囲はさっきと同じ顔触れ。それくらい進みません。
ようやくスタートラインに立ったところで手元のガーミンを見ると既に12分以上が経過しております。
初めてのフルマラソンということもあるのですが、スタートラインを過ぎてからもペースがつかめずしばらく苦労しました。周囲の方には申し訳ないのですが、ペースが遅過ぎてそれに巻き込まれる感じとでもいいましょうか。。スタートブロックのチョイスを完全に間違えました。
ようやく目標ペースで走ることができたのは、8kmレースのランナーが居なくなってコースの人が減ってからですかね。
と、言い訳がましいことを最初に書きましたが、マラソンのタイムにはグロスとネットという2種類があります。グロスはスタートの号砲が鳴ってからゴールまでのタイム。ネットはスタートラインからゴールまでの本来の42.195kmのタイム。
一般的に記録として残るのはグロスタイムですので、このロスはかなり痛いです。というか私のような“ギリ”サブ4的なランナーにとって15分近いタイムロスはもはや致命的。グロスでのサブ4達成はもはや無理と諦めました。
その後はなんとなく目標ペースで順調に走り続けていたのですが、10kmを過ぎたあたりで足に何かが当たる感じがして足元を見ると、なんとシューズの紐がほどけております。練習では一度もそんなこと無かったのに…。
そのまま走り続けるわけにもいかず、急いでコースアウトして紐を結び直します。が、まだ気温も上がらない時間帯で手がかじかんでおり、上手く紐が結べません。冬のラン、あるあるですね。ここでもさらに時間をロスしまして試練は続きます。
ネガティブなことばかり書いてしまったのですが、レース自体は非常に素晴らしかったですね。給水、給食も充実しており、ボランティアスタッフも親切ですし、沿道の声援も多く頂き、気持ちよく走ることができました。
マラソンは30km過ぎてからが本当の勝負、とか、35kmを過ぎたら地獄が待っている、とかよく言われます。私もそんな声をよく聞いておりましたので、あまり飛ばし過ぎると後半地獄になるな、とか思っておりました。
グロスタイムのサブ4を諦めてこのまま目標ペースを守り続けるのか。または行けるところまで突っ込んであくまでグロスのサブ4を目指すのか。走りながらずっと自問自答しておりました。
10マイル(約16km)過ぎたところでようやくふんぎりがつきました。「地獄上等。やれるところまでやってやろう」と。
そんな私に女神?が現れます。25kmを過ぎたあたりでしょうか。同じくらいのペースで並走する女性ランナーが居ることに気付きます。私がペースを上げると、負けじとその方も付いてきます。どうやら私を4時間切りのペースメーカーとして使っているようです。
逆に私がバテてペースを落とすとその方が前に出る、といった感じで気付いたら抜きつ抜かれつのデッドヒート状態になりまして、そうこうしている間にお互い4時間切りが射程圏内に。おかげで一番苦しいところを「負けたくない」という気持ちであっさり乗り切ることができましたね。
そのデッドヒートは最後のアリーナのフィニッシュまで続きまして、最後にスパートかけたのですが、フィニッシュラインぎりぎりで逆転を許すという結果になってしまいました。悔しかったですね。目の前で両手を上げて勝ち誇ったようにゴールする姿は忘れられません。
私の総合順位が4059位でしたので、その方は4058位。相手も完全に私を意識していましたし、あんなにバチバチお互いを意識して走ったのは初めてですね。
そして結果の方は3時間57分06秒(ネットタイム:3時間44分45秒)。
自称サブ4の「自称」を無事に返上いたしました。ここまできたら次はサブ3.5を目指したいですね。